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株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2009/10 オレンジ通信 第3号無題

先日「ウィズホールド」って言葉を教えてもらいました。人はもの心の付く5歳くらいまでの間の体験がその人の性格や行動を形付けていくそうです。これは美味しい。これは危険。なんだか分からないけど悲しい、これを寂しさって言うんだ・・こんな風にたくさんの経験が人を作っていきます。その中でも特に体に染み付いて放れない、そんなどちらかと言うと嫌な体験をウィズホールドと呼ぶそうです。
例えば私の場合は、2歳くらいの頃母が病気になり2ヶ月程入院しました。しかも県外で当時は交通事情も悪く頻繁にお見舞いにも行けなかったようです。私はその間、泣きながら眠ったことが多かったそうです。そんな私のウィズホールドは「人寂しい」です。したがって自分でも気づいていないほど淋しがり屋であり、そのウィズホールドによりマイナスに働く行動が多いようです。
さて、先日から悲しい葬儀が続いています。小さい子どもにとって親御さんとの死別をどう感じているのでしょうか・・大人になっていく中で大きな影響を与えて放れないこととなるでしょう。そして私は大人になってもウィズホールドは起こると思います。例えば子どもさんとの死別・・ご両親の心には何が・・・私たち葬祭業者にそんな方々の本当の心の痛みは分かるはずもなく、深く感じ取ることは不可能であろうと思います。葬儀は点の部分に過ぎません。しかし、葬儀はきっと通過点に変えて行けると思います。その点の葬儀をいかに支えるか。本当に今出来ることは何なのか?それによって少しでも心を癒していただき、通過点へと向かっていただく。そんなお手伝いが出来ればと感じています。当社の使命は葬儀での「ウィズホールド」を剥がしていくことかもしれません。