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株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2012/12 オレンジ通信 第41号「時間軸」

本年も残す所あとわずかとなりました。皆さんは一年を振り返ったりしますか?僕が今年印象深かったのは・・・横浜で講演もさせてもらいましたし、映画「ねこにみかん」に協力もさせて頂きました。でもやっぱり苦労していることが一番印象に残っています。

一昨年から京都で寺子屋的学校(一般社団法人 京都グリーフケア協会)を開校して10月で早一年が経ちました。グリーフケア(死別により悲嘆を乗り越えるお手伝い)を葬儀関係者と医療関係者に対して学んで頂く場所ですが、この学校に携わることで多くの方々との出会いがありました。講師の方々は大学の先生や(心理系や医療系)病院の先生、遺族会の代表者等、人の心の問題を考える方々との交流で自分自身の考えの幅が出来たのかとも思っています。

葬儀の不必要論は都会から起こっていますが、この問題を脱却する為には葬儀自体の形態ももっと変わっていかなければならない。その為には、葬儀の根本にある悲しみと向き合う人材育成が不可欠だと考え、この協会を設立しました。当社の社員もここで学び、オレンジライフの葬儀も少しずつですが変化が見えだしたと思います。うわべを教えるだけでなく、外部の先生の教えによる本質の学びは心に入り込むのだと思います。
私自身学んだことは「悔いのない終焉」という部分に葬儀社の出来ることはないのかということです。今後益々取り上げられるであろう「看取り」の問題、都会では在宅医療も超高齢社会のなかで重要課題だと思います。医療制度のことは僕ごときが論じることではありませんが、癌による死亡率が3割にもなった今、自分の死に方(残された時間の有効活用)について自身がコントロール出来なければおかしいと思います。ホスピスや緩和ケアのあり方も変化していますが、そのことを葬儀社がサポート出来るような取り組みは出来ないだろうかと、この学びから考えています。
今年は50歳という区切りの年でもありました。葬儀を考え、死を考えると、結局行き着く所は「今どれだけ楽しめるか」ということになります。しかし、無茶をするのではなく健康に気をつけ、人との関わりを大切にし、家庭と仕事を愛して、今自分に出来ることを見いだし、悔いのない楽しみ方が出来ているのかということです。 そう考えると来年はもっと楽しくワクワクする仕事をしていきたいと思うのです。神様、来年も僕に時間と機会をお与えください!

本年亡くなったアップル社のジョブズさんの名言より

「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定を私は本当にやりたいだろうか?」