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株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2015/4 オレンジ通信 第70号地域循環

今月の初めに家族で東京に行きました。長女が埼玉の大学に進学することになり、引越しをするためです。私も千葉で大学時代を過ごした経験があるので、都内を35年タイムスリップし回想してしまいました。あの頃(大学時代)と一番違うのはスマホで誰とでもいつでも繋がれるってことだと思います。妻は毎日娘とメールです(笑) 逆にあの頃は両親にずいぶん心配させたかと思い、親のありがたさを感じました。大学生活は多種多様な経験ができる時期であり、娘のこれからの人生を祝福したいです。
入学記念に家族で寿司を食べようと、スマホで調べ有楽町の店に入りました。お店選びも昔と今ではやり方が違います。分からなければ、ついスマホで調べて入ったりしがちです。その地域におすすめを聞ける知人がいれば、一番間違いない店をチョイスできるでしょうが…。今回入った店は江戸前の老舗店で、さすがシャリの具合や握り方、下ごしらえした味付けで家族は満足し楽しいひと時を過ごせました。

東京にしかないものは数少なくなったと思います。どこにいても世界のものが買えるようになりましたね。私も東京での買い物は友人のデザイナーが造っている洋服ぐらいです。その洋服にはかなりのこだわりがあり、いい物作りをしているのですが、いい商品+友人の商品という付加価値があるからこそ買うのだと思います。

さて、有田で頑張っている方がいます。宮崎町で飲食業を営む当社の提携店でもある「山小屋」さん、昨年の12月にご主人を44歳という若さで亡くされた奥さんの順子さんです。旦那さんの命の長さがわかってからは、ご主人の思いを繋ぎ、亡き後も店を今まで通り運営していけるようスタッフ一同、懸命に努力をされました。亡くなった時も葬儀後、すぐに店を開けご主人の意思を受け継いでいました。
東京から帰った私たち家族は久々に伺いました。いや~美味しかったです。今もご主人の元気な頃と変わらぬ味を受け継いでおられます。有楽町の江戸前の老舗以上のネタと味、奥さんやスタッフの頑張りが見え凄く嬉しい気分になりました。有田には東京にも負けない、いい店が多いですね。
若い頃は都会に憧れました。でも今は、知り合いの多いこの有田を愛しています。これからの時代は商品力+コミュニティ。人が見える商売をしなければ、このグローバル化した世の中で地方は生き残れません。有田が地域循環型となれるような取り組みが今後益々必要となるでしょう。