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株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2016/9 オレンジ通信 第87号オリンピックの学び

今年のオリンピックは本当に面白かった。そう感じた方が多かったのではないでしょうか?選手の方々は常に全力で勝負する中で、多くのドラマが生まれました。
マスコミの見せ方も今までとは違い、選手達にフォーカスした、それぞれの生き様やドラマが描かれていることが多かったですね。競泳の荻野くん・瀬戸くん同級生ライバル話や、柔道のお家芸復活など、ネタづくりとしてマスコミが作り上げたものもあったのかもしれないが、感謝、家族、絆というようなキーワードで筋書きのないドラマをドラマチックに演出出来ていたことも大きかったと思います。
皆さんはどのような感動を覚えましたか?オリンピック的に凄かったのは400メートルリレーの銀だと思うし、日本スポーツ界に於けるパラダイムシフト※の瞬間であったと感じています。ただ、私の心に深く印象に残ったのは陸上やカヌー、競泳などのタイムを競う競技ではなく、卓球やテニス、バトミントンのような相手と対戦して勝ち進む競技のなかでの大逆転劇でした。(錦織くんや高橋&松友ペアなどなど)
もう後がない極限で力を発揮出来る「気持ち」のもち方でした。あそこまでいくと技術は互角のはずです。技術の勝負ではなく精神力の勝負、それが本当に強いってことだと思うのですが・・・きっと、あそこまで到達しないと会得できないと思うのですが、諦めない強い心は、日々の練習量「経験」であったり、支えてくれている家族や周りの方への「感謝」の心だったり、自分を信じること「自信」から生まれているのだと思います。そして、さらに自分自身の「パラダイムシフト」を作り上げ「ゾーン」※の扉を開けているのではないかと思ってしまいました。

私のイノベーション(変革)のキーワードには常にパラダイムシフトという文字がありました。しかし、今回のオリンピックでの学びは「とことん」の領域まで到達しない限りパラダイムシフトには至らないということが良くわかりました。まだまだ極限には到達出来ていないようです(泣)
レスリング吉田沙保里さんは日本で一番金メダルに近いと言われていながら、逆に金を取れなかったことで、金を取った選手よりも感動と共感を呼び起こしました。彼女にしか出来ないオリンピックでのパラダイムシフトであります。スポーツは感動だ!

  • パラダイムシフト…既存の考え方や固定概念、模範や範例を新たなものにシフトすること。
  • ゾーン体験…スポーツ選手が、極度の集中状態にあり、他の思考や感情を忘れてしまうほど、競技に没頭しているような状態を体験する特殊な状況。