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株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2024/3 オレンジ通信 第177号仲間

この1ヶ月ほど前ですが、私の関わる有田川町のNOMCRAFT Brewing(ノムクラフト)クラフトビール製造所が横浜で行われた日本最大のクラフトビールの品評会での品質コンテストのIPA部門140品目の中で1位を獲得しました。しかもペールエール部門では5位です。これは本当に快挙だと思います。8年前に有田川町に仕掛けたアメリカのポートランド市との運携から始まり、ポートランドからクラフトビールの文化を取り入れ、保育所跡の利活用を手がけた結果が現れて本当に良かったと思っています。我々のクラフトビールに関わる「ものづくり」の基本は「楽しく」です。
気の知れあった仲間と楽しく創るビールはその味にさえ楽しさが滲み出てくるのだと思います。人生の中でそんな仲間に出会えることは大儲けするより難しいのかも知れません。仲間がいて一緒に楽しめることが人間の唯一無二の幸せだと思います。
そんなことをことさら感じさせられる2人の友との別れが、ここ半月でありました。1人は和歌山市内の葬儀社関連の社長でした。彼は大手の冠婚葬祭会社の長女の婿として迎えられ、それ以来閉鎖的であったその会社に風を通し、結婚式部門を任され、大阪にも進出しコロナにも負けない独自の営業センスで業績を伸ばしていた矢先、くも膜下出血にて急死しました。58歳余りにも早い人生だったと思います。ロータリークラブの仲間でもあったし、共に和歌山の業界の変革に力を注ぎたい仲間でありました。
もう1人は弟の様な存在の地元の割烹料理店の店主であります。彼もまた52歳という若さで逝きました。彼の店での数々の思い出、若い頃は彼の店に入り没り、よく酒も飲みました。沖縄好きの彼に泡盛の飲み方を教わったのがついこの前の様です。当社のイベントや商工会青年部の打ち上げの飲み会などいつも店主の彼とよくやったものです。
一緒にNPOで社会頁献も行いましたし、また当社の業者会の会員でもありました。そんな中で一緒に行った旅行は数知れません。彼は人一倍サービス精神もあり、旅行先で数々のハプニングを起こし同行者をいつも楽しませてくれました。私は彼も含めた地元の仲間に商売のあり方、共存する大切さ、地元の盛り上げ方を教わったのだと思います。
男気のある彼でしたが実はめっぽう気弱な部分もありました。人生の大きな悲しみを背負うことがあり、そのせいで酒に溺れた時期があり、それがきっかけで持病を患うこととなりました。誰のせいでも無く、しかし我々仲間がどうすることもできないまま帰らぬ人となりました。
こんな商売をしていても本当に仲間との別れは辛いものです。彼らの人生を振り返り、出会えたことに感謝し、共に過ごした多くの時間を大切な思い出に、彼らから学んだことをこれからの自分の人生に落とし込み、彼らの分も頑張って明日にチャレンジしていきたいと思います。
と書きましたが・・・
強がっていますが悲しくてしょうがない。
「さようなら、またいつか一緒に」